第29回だらっと憲法カフェ「地球上で生態系と共に人々が『平和に生きる権利』を手に入れるために」
2024年11月30日(土)午前10時から12時半まで、講師は田巻紘子さん(弁護士)です。
今回は「平和的生存権、平和に生きる権利」とは何か。いつものように、皆で率直に話し合う時間もあります。
昔、アメリカ第九条の会のDr. Chuck Overbyさんが名古屋で講演された時に、
現在の人間の世界は「Rules of War=戦争の支配」、つまり戦争で勝った方が正義という世界である。しかし、法の力で人間世界を統治する「Rules of Law=法の支配」の時代を切り開いていかねば、戦争は無くならないし、人類は生き残れない。人類を全滅させる武器を人間は手にしているのだから。
オーバビーさんは、その、Rules of Law=法の支配、これを体現しているのが、日本国憲法であり、第九条だと、教え、そのために、「アメリカ第九条の会」を作って活動されました。(1991年から20年ほどです。)
さて現在、世界には「非戦」の思想の憲法を持つ国々が現れています。
たとえば、
コスタリカ憲法 非武装
平和に生きる権利は、日本国憲法以外では、ブルンジ憲法が、「平和的生存権」を定め、ケニア憲法が、「平和への権利」を定めているようです。
国連「平和への権利」宣言が、2016年に131カ国の支持で採択されていますが、日本は対米従属の反対票を投じています。
平和権の判例としては、日本の札幌地裁長沼事件違憲福島判決、名古屋高裁自衛隊海外派遣違憲青山判決、外国でも、韓国、コスタリカ、コロンビアが、「平和的生存権」を認める判決が出ているそうです。(前田朗「国連平和への権利宣言とは何か」日本の科学者53号、2018年9月号参照。)
ガザで日々、毎日人々が、私たちの目の前で、ひたすら虐殺されているのに、世界は何もできずに、その人殺しを止めることもできないのです。それはなぜですか。
追伸
チラシには、書いていないのですが、3月10日の東京大空襲の後、3月26日からの沖縄。3か月で、当時の沖縄県民約49万人のうちの12.2万、県民の4人に1人が殺された(米・日の兵隊はカウントしていない)。これも書かないと、不公平だと思われる方もあるかもしれないので、ここに追加します。
さらに追伸
岐阜の市民ラジオ「てにておラジオ」の番組で「平和に生きる権利」について語った番組があります。文字にしたリンクを貼りますから、お時間ある時に、ご訪問ください。